<日集中医誌 2015;22:179-80より> ・2005年 英国National Patient Safety Agency(NPSA)が胃管の注意勧告を発表。 2011年に改定版を発表している。 胃管の位置確認 ①吸引内容物のpH測定 ②X線検査 行ってはならない確認法として上腹部で空気の注入音を聴取する方法が挙げられている。 1、吸引内容物のpH測定について ・胃管を留置したのち、胃液が吸引されればX線撮影は省略できる ・ただし胃液である確認に、pH測定が必要になる。 ・pH測定はリトマス紙ではなく、pH試験紙でないといけない。 pH 4未満:胃内に留置されている。栄養開始可。 pH 4.0-5.5:気道内ではないが、食道かもしれない。 pH 5.5以上:胃内ではない可能性があり、X線を行うべき。 2、空気注入と上腹部の聴診 ・NPSAはこのテストは行うべきではないとしている。 ・聴診で聞こえても腹部食道の事はよく経験される。 ・Benyaらの報告:聴診できた100例中、19例は食道内、1例は胸腔内だった。 ・強く空気を入れることで消化管損傷、空気塞栓などの合併症の報告もある。 <一般社団法人 医療安全全国共同行動HPより> ・胃管位置確認は、2人で聴診しても誤挿入を防ぐことは困難 ・栄養剤開始前は、チューブのマーキングの位置と口腔内のチューブのたわみの確認で よいと思う。 ・制酸剤服用中の患者は、X線検査で確認が勧められる。 ・pH試験紙 市販されているものは ①アズワン PEHANON ストラップ pH試験紙 MN90416 ②アドバンテック pH試験紙 (No.20) 5.0-8.0 ブックタイプ 200枚 ③メルク pH試験紙ニュートラリット 9564-1M ロールタイプ ④日本ケミカル 尿pHテストU 100枚 ⑤テルモ ウリエースPC JA-I03P 100枚 ロールタイプは経済的だが、判定範囲の幅が広いのが難点。 <日本静脈経腸栄養学会雑誌 30(2):679-683:2015より> 胃管位置確認の方法 ・気泡音による確認 ・胃液のpH測定 ・X線撮影 ・CO2検出器 日本看護協会の提唱(2002年) ★栄養剤、内服薬投与前の毎回確認
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